どれだけ汗をかき、力を尽くしたとしても、完璧なバランスは生み出せないかも知れません。
不可能だと分かっていながら、それでも円環を目指し続けていくことで、不恰好で不完全でも何か輝きを放つものを生み出したい、ここ数年そのような想いに捉われています。
弊社の蔵においては、協会701号酵母はもっとも使われる、いわば本流の酵母です。
弊社の水質との相性もありますが、主張しすぎずそれでいて輪郭を備えたものにしたい、それを念願においての造りとなりました。
結局、今の自分の肌に合い、最も造りやすいもので造ったのがこの作品なのかもしれません。
そういった意味での弊社のauthenticを毎年追い求めていきたく思います。
いつも支えて頂く皆様、そして偉大な先人に感謝を込めて。 蔵元 高井幹人
今シーズンの巖のお酒、ちょっと違います。高井さんがいつも追い求めている味には変わりがないのですが、開栓したての固さのようなものはあまり感じられず、味わいに柔らかさがあり、それでいて「いつもの」たっぷりとしたお米本来の旨さが楽しめます。
常温に近くなるにつれてより米の旨みが出てきますが、少し冷やし気味で味わうと、後味のキレの良さが際立ち、暑い時期によりおいしく味わうことが出来ます。
私達も大好きな高井さん、28日の当店の試飲会にもいらっしゃいます。